施設紹介
愛知学院大学禅研究所は昭和40年に創立された。そして昭和55年には、大学の付置研究所として新たな出発にともない、日進キャンパスに専用の研究棟と正規の坐禅堂が建立されて、その機能の充実が計られた。
本学の建学の精神は「行学一体・報恩感謝」である。この精神にのっとって、本研究所は緑の木立と白砂の庭園とコントラストが美しい閑静な一角で、日々禅の研究と普及を目指して活動を続けている。
- 前 門(ぜんもん)
- 坐禅堂内に安置する聖僧の前にある出入所。前門上の「王三昧(おうざんまい)」の額は、最もすぐれた三昧(精神統一)である坐禅の意。右柱の「只管打坐正法眼(しかんたざしょうぼうげん)」の額は、坐禅に何の意義条件を求めず、ただひたすら坐禅を実践することと、釈尊の正しい教えを映す智慧の眼を意味する。
- 聖 僧(しょうそう)
- 坐禅堂内の中央に安置する仏・菩薩像。一般的に、智慧第一の菩薩である文殊菩薩を安置することが多い。本学に安置する聖僧は、鑑真和上像(奈良・唐招提寺蔵)をモデルにして作られた。
- 木 版(もっぱん)
- 坐禅堂内などに架けて、洗面や坐禅開始の時間などを知らせる木製の鳴らしもの。
- 雲 版(うんぱん)
- 坐禅堂や庫裡(くり)などに架けて、食事などの時間を知らせる雲の形をした金属製の鳴らしもの。
- 扁 額(へんがく)
- 坐禅堂入口上の「選佛場(せんぶつじょう)」の額。額の揮毫は、本学の前身・曹洞宗専門学支校があった中区大須の大光院17世梅嶺大枝(ばいれいだいし)のものである。「選佛場」とは坐禅堂の別称であり、力量の卓越した禅僧となるべき人を鍛錬輩出する場所という意味。
- 坐禅堂の外単(がいたん:廊下)の天井からぶら下がる、食事や法要の開始などを知らせる木製の細長い魚の形をした鳴らしもの。魚の形をしているのは、魚が昼夜ともに目覚めているように見えることから、寝る間も惜しんで修行に励むことを意味する。