所員・研究員の研究成果を公表するため、昭和34年以来機関紙を刊行している。当初、この機関紙は『禅学研究』と称し、昭和45年までの間に5号が刊行された。しかし、同誌は数年に1度の不定期刊行であったため、昭和46年からは年1回刊行の『禅研究所紀要』にその役割を譲った。『禅研究所紀要』は創刊以来着実に号数を重ね、平成17年度には第34号を刊行した。
平成9年以来、毎年1回「禅研だより」を発行している。これは、学内外の多くの方々に禅の思想を普及させるとともに、本研究所の活動を報告し、諸行事への参加を広く呼びかけるための広報誌である。 同紙には、禅に関するエッセイや、禅語の解説、禅書の紹介などをはじめ、本研究所の諸活動に参加した参禅会員の体験記も掲載されている。
広く一般の方々に禅に触れてもらうことを念願して、『禅の世界』を禅研叢として発行している。 その内容は、本研究所が開催した研究会や講演会での講演を収録し、難解な語句には脚注を付したものである。これまでに3冊が刊行された。第1輯は愛知学院院創立100周年を記念して昭和51年に出版された。同署は昭和52年に海外に向け優良図書に選定されている。第2輯は本研究所開所25周年を記念して平成4年に、また、第35周年を記念して平成12年にそれぞれ出版された。
本書は当研究所開所50周年を記念して刊行された、一般向けの禅語の解説書である。『禅研だより』に掲載された禅語の解説記事に加え、当研究所に縁のある研究者が執筆を分担した。